ビジネス処方箋「社員の力を活かす原理原則と行動」
~経営基盤は経営トップの声と社員の育成にある~
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梅雨入りしました。蒸し暑い日が続きます。洗濯指数と生ビア指数は比例する
ことが分かりました。入道雲が早く見たいですね。
入道雲といえば、先日元パイロットの方とお話しする機会がありまして、
空の上のことを伺いました。
その入道雲というのは厄介なもので、中に入ると気圧の関係で木っ端微塵にな
るんだそうです。ですから、入道雲は避けるんですって。それから、雨雲。こ
れも中に入ると危険なんだそうで、イヤなんだそうです。
ところが、季節や地方によっては年中雲がかかっているところがあって、そう
いう時はどうしようもないので、突入して「神様あ~」って、操縦桿を握るん
ですって。でも、空の神様は力を貸してくれるそうです。
ちょっと面白いお話だったので。
今回は、その方から聞いたお話をご紹介します。
アメリカの航空会社でサウスウェスト航空という旅客の会社があります。
9・11後も全米で唯一黒字の航空会社と評判の会社です。この会社では、自
己責任による権限が末端社員・スタッフにまで完璧に委譲され、積極的な会社
との関わりを自ずと促進しているんだそうです。
たとえば、ある空港のフロアキャリー(要は荷物運び係)の担当の年配の社員
が、現在行われている取締役会の議事内容が気になり、本社に電話すると一般
的には会議中ですから、と繋いで貰えなさそうですが、この会社では会議中に
もかかわらず、トップが自ら「これこれこういう経緯で進んでいます。結論が
出ましたらご連絡を致します。」と説明をきちんとするのだそうです。
また、あるとき。格安チケットを手にした老夫婦が空港のサウスウェストの窓
口に現れて席の予約を求めました。この老夫婦はこの旅行をとっても楽しみに
していたんだそうです。
ところが、格安チケットの席ですから、その日その便には空席がなかったよう
で、チケットは使えませんでした。老夫婦は肩を落として、寂しげに帰りかけ
ると、その窓口の予約係は、「通常のシートは満席ですが、ファーストクラス
にはお席がございます。そちらをご利用ください。」と。
このようなサービスは当たり前なんだそうです。お客様に喜んでいただくため
にはどんなことをしてもいい、ということが一人一人の社員に徹底され、また、
会社全体もそういう姿勢で統一されてる。
だから、お客様からの支持が最も高く、全米で最高の航空会社という評価を勝
ち得ているのだそうです。
お客様の為にああしてあげたい、こうしてあげたい、と思っても上司・上役の
許可を得なければ結果何もできない!なんてことが当たり前なのに私はスゴイ
なあと純粋に感動しました。
顧客満足の追求というお話ではなく、一人一人のモチベーションを如何に組織
として向上させているかというところにポイントがあると私は思います。
アメリカ企業だから特異だというのではなく、ここでも当たり前のことを当た
り前に実践しているだけ。ただ、その当たり前のことを実践するには相当な覚
悟と勇気が会社にないとできないことではありますよね。
みなさんはどう思いますか?
せっかく組織を作って集団で目標に取り組んでいるのですから、集団の力を向
上させたいですよね。それには、まずモラール。きちんとした目的を共有する
のが良いと考えます。
その目的に向かうという方針の徹底、いわゆる方針管理です。これも人を動か
す基本原則だと思います。モラールの現状がどうなっているか振り返ってみて
はいかがですか。
意外と何か見えてくるかも知れません。
次回、モラールについて少しお話を続けます
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