先週（前回）は、関東地方に春一番！なんてご挨拶させていただきましたが、
今日は大雪ですね・・・今シーズン一番の雪でケガをされた方もあるようで
す。気を付けて外歩きしましょう。


宮里　藍さんの話題を書きましたら、反響とともにご本人の活躍！！
惜しくも優勝を逃して「これが今の私の実力…」なんて云ってましたが、
いやいやどうして立派なものです。
聞くところによるとお相手はなんでも米女子プロの賞金女王のキャリアの持
ち主だとか…注目度も更にアップで大変でしょうが、ぜひ「実力」を発揮し
て試合してほしいと思いますよ。たいへんな19歳ですね。応援してます。

もう一つ、今週はビックニュースが…藍さんとは逆で、あまりGOODではなか
ったのですが。西武王国の総帥、堤　義明氏逮捕のニュース。
ここ２、３日ＴＶでいろんな特集をしていただけるので少々詳しくなってい
るのですが、われわれ中堅年代層のビジネスマンにとっては、西武の堤会長
といえば、日本有数の経営者としていろんな意味で凄い方と凄いグループと
いう刷り込みが身体の奥のほうにされている人物です。

堤家がなんたら、ワンマンがなんたらとＴＶでは叫んでいますが、一時代の
象徴が崩れ去ったことに衝撃が走りました。


西武グループの企業に、「研修提案をさせてください」とアプローチをかけ
たことがありました。ずっと以前の話ですが。もちろん門前払いでした。

人事や能力開発の担当の方とも会うことすらできませんでした。
その時は、少なからず悔しさや妬みの気持ちがありました。えらそうに！って。
ですが、いま思えば、あの会社の担当者では何にも決めることは出来ないん
だなあ、それどころか提案することすらできないんだなあと。堤氏が全てを
決め、動き、その通りにすることを従業員に求める。

社員はカリスマトップの役に立ちたいという想いで一生懸命言われたとおり
のことを実行する。堤イズムの浸透したある意味凄い組織なのだと思います。

また、それを家訓や家憲として伝承してきた。だからこそこれまでの西武が
あるのでしょう。つくづくトップの意向というものはすごいものだと思いま
した。

じつは、中小企業中心にこういったカリスマトップの会社って結構多いです
よね。心当たりのある方も多くいらっしゃることと思います。


単にリーダーシップだけの問題ではなく、判断決断したこととその対策がビ
シビシと成果をあげ、それを見せられた部下たちはその神がかり的な結果に
心酔していく、このような過程がないとカリスマトップは出現しません。
創業社長で会社を安定期まで導いたトップは少なからず、この傾向にあると
思われます。

これがまさに「イズム」です。ですが、どこかのタイミングでそのイズムを
脱却しなければならない岐路がやってきます。以前このマガジンでも話題に
した「イズムからスタンダードへ」です。

もしも、西武の堤氏が早い段階で西武スタンダードへの切り替えをしていた
なら、現在とは違ったグループになっていたことでしょう。
少なくとも経営に関して今回のような大事件にまでは発展していなかったで
しょう。権限を委譲するわけですから。

この権限を委譲するために必要なのが、人材育成なのです。
スタンダード（標準化）にしていくわけですから、単なる権限委譲ではなく、
権限を行使できる実力を備えさせないといけないでしょう。
だから、育成の必要性があるわけです。


法的に悪いことは悪い、きちんと明らかにすることは明らかにするとして、
「一時代の象徴」の今回の事件から私たちは何を学ぶのか、組織や企業活動
のあり方が変わってきているということをどうとらえるのか。少なくとも個
人や一部の人間たちの幸せを追い求めているようでは栄枯盛衰、驕れる者も
久しからずや、になってしまいます。

それが世の常です。一人でも多くの人がＨＡＰＰＹになれるようにするには、
を追求していく必要がありそうです。みんなが幸せになれる、それがwin-win
の発想です。