モチベーションアップ【社員教育相談室】
- モチベーションアップに関する考察 -
1. モチベーションが原動力
組織の力を掛け算にするためには、個々のモチベーション、集団のモチベーションが非常に大切になります。
野球やサッカーなどのチーム競技についても同じことが言えます。個々の能力がいくら優れていてもチームを構成する一人ひとりのモチベーションが高く維持されていなければ、また、チームとしてのモチベーションが高く維持されていなければ思うような成果が現れません。
集団のモチベーションはチームワークにも左右されますが、その素となるのが個々のモチベーションにあります。
2. フィッシュボーンから見えてくるモチベーションの構造
では、モチベーションはどのような時にあがるのでしょうか。フィッシュボーン方式でその要因を探ってみましょう。
こうして分解してみると、気付く点があります。
3. フィッシュボーン上段は他者からのアプローチ
上段は第三者評価や他者からのアプローチによる要因です。
誉められたり、認められる内容にもよりますが、ここで本人が努力できることは、『良い印象を与える』ことやコミュニケーションスキルを磨くこと、また感性を磨くことでしょう。
他者からの評価を良くすることが肝心になるので、表現方法を良くすることが大切です。
感動・感激についても、書籍や映画、あるいはカリスマ的な誰かから受けた感銘は、一時期の急激なモチベーションにはなります。
ただ、よほどの衝撃やインパクトがないと長続きしません。
4. 上司・先輩が部下のモチベーションをコントロール
ここでのポイントは、『第三者』『自分以外の者』が自分のモチベーションを上げ下げしてくれるというところにあります。
つまりこの類のモチベーションの要因では、他者がアプローチできるということなのです。部下指導育成に役立ちます。
上司先輩(本人以外)だけがUP・DOWNを支配できるのです。上司はその理屈を知恵として知っておく必要がありますし、そのためのコミュニケーション術を身に付けておかなければなりません。この側面からのモチベーションアップは周囲から本人をいかにその気にさせるかに重点が置かれます。
『社員のモチベーションアップ』で悩まれている方の悩みはこのアプローチの仕方ではないでしょうか。これは、本人はさておき、上司または周囲からのUP方法の研究が必要ということです。(リーダーシップ研修参照)
5. フィッシュボーン下段は自分自身の行動の結果として
次に下段に移りましょう。
共通項は『(結果として)○○になる、あるいはなった』ということがUPにつながるという要因群です。
本人が決めた事、やる事なのでUP・DOWNのコントロールは本人自身が行ないます。結果や成果が得られるまでのプロセスにおいてもモチベーションが保たれるのが特長です。
競争相手に勝った、成績で上回った、出来なかったことが出来るようになった、スキルがあがった、好きになった、など。
6. 目標を明確にすることが特別大きな要素
よく「夢を持て」と言いますが、本気でそこに挑む人は少ないようです。本気とは何かです。
実際に行動に移し、達成するまで諦めないことを本気といいます。とにかく行動することです。
やるのは本人です。やらされたものでは何の肥やしにもなりません。自分が気付き、目標を持ち、腹を括って作戦を考え、どうすればそれが可能になるのかの知恵を絞り、必要な情報を集めて分析し、判断決断し、手段方法を工夫改善し、何度もチャレンジする、最初に描いたゴールの姿になるまで。この一連の問題解決はすべてスタートが本人の気付き、つまり目標化することに始まります。
これさえしっかりと心に刻んでいるなら、凹んだ時、落ち込んだ時、挫けそうになった時、モチベーションのセルフコントロールが出来ます。
7. 独りは弱く易きに流れる、きっかけは何人かの仲間から
人は誰しも一人では弱く易きに流れるものです。これは人間の本質ですから、仕方ありません。
だから独りでやるのではなく、きっかけ作りは何人かの仲間との空間が必要なのです。他者の力も借りながらフィッシュボーンの上段と下段の複合的要素でモチベーションアップを図りましょう。
人材育成の観点から言えば、そのきっかけ作りの場をoff.JTとして用意しつづけていく必要がありそうだと思います。
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