暗黙のルール【社員教育相談室】
- 会社の方向性と暗黙のルール、逆行していませんか-
1. 郷に入っては郷に従え
「郷に入っては郷に従え」ということわざがあります。「新しい土地に来たら、その土地の習慣に従うのがよい」という意味です。それぞれの土地にはこれまで築いてきた習慣やルールがあるので、まずはその土地のやり方に合わせることが肝心という処世術の教訓です。転職の時にも、心得として使われます。
ところで皆さんの会社には、どのくらいの習慣やルールがあるでしょうか。それは会社の規約ではなく、「うちの会社はこうする」「うちの会社ではこれは善し、これはイケナイ」という「暗黙のルール」のことです。
2. 会社の目指す方向性と一致しているか
この「暗黙のルール」が「会社の目指す方向性」と一致していれば良いのですが、逆行していると困ったことになります。
例えば、会社は社員の積極的な発言や行動力を求めています。しかし、社内の暗黙のルールには、「新人は余計なことを言わない」なんてあったらどうでしょうか。言われたことしかやらない。受け身のロボットのような社員になるでしょう。このような職場はストレスが多く、本当にやる気のある若者は離れていきます。冗談のようですが、こういう会社は案外と多いのです。
また中には「顧客第一主義」を掲げながら、お客様ではなく上司の顔色ばかり見て仕事をしている会社もあります。お客様は外にいるけれど、社内の人間関係の維持に全力を尽くしているのです。こういう職場は、上司絶対主義で、お客様は5番目くらいの存在なのでしょう。
3. 社内の「暗黙のルール」を調べてみよう
管理職の皆さんは一度、社内の暗黙のルールについて調査してみてはいかがでしょうか。社員にアンケートとして「暗黙のルールとして感じることを20項目提出」という宿題を与えてみるのも良いでしょう。匿名の方がより真実の姿が見えるかもしれません。
4. 「暗黙のルール」は変えられる
「暗黙のルール」とは慣習ですから、良いものも、悪いものもあります。社員の成長を阻害したり、コミュニケーションを悪くするものなど、マイナス要因は変えていきましょう。
「暗黙のルール」は長い時間をかけてきたものだから変えるのは難しいと思っていませんか?そんなことはありません。むしろ、はっきりと変えようとしなければ、いつまでもそのままです。
例えば、前述の事例であれば、「新入社員にもどんどん発言の機会を与えよう」というキャンペーンを実施すれば良いのです。
はっきりと言葉にする、紙に書き出す、シェアするなど、「暗黙のルール」に光を充てると、職場の問題解決へと繋がります。
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