
自分の会社が好きですか【社員教育相談室】
1. 「自分の会社が好き」
「会社が好きですか」という問いかけをダイレクトにしてくる上司は昨今では少なくなりました。むしろ絶滅危惧種に近いのかも知れません。ましてや愛社精神などと言ったら、「えっ、いま何て言いました?」と振り返られるのではないかと思うくらいです。
「愛国心」という言葉に嫌悪を抱くのと同じように、いつの頃からか、「愛社精神」という言葉も嫌われ者になってしまったようです。愛国心には戦争のイメージが伴い、愛社精神には過重労働のイメージがついているのでしょうか。
戦争や過重労働は私も大嫌いですが、愛国心も愛社精神も、普通に口にできる社会の方が実は優しい世の中ではないかと、思うのです。
だって、愛ですよ。愛。元気の源です。自分を愛し、家族を愛し、会社を愛し、国を愛せたら、それは幸せなことです。
自分と家族までなら理解できるけど、会社と国は無関係、搾取されたくないからね。というのが、今の日本の一般的な意見なのかも知れません。
2. 感情で人は動く
しかし、ここでは敢えて、愛社精神を取り上げてみたいと思います。
会社のことを語る時、この愛社精神というのは、とても重要なテーマだからです。どんなに現在の日本社会が嫌悪しようとです。大事なものは大事なのです。
朝起きて、歯を磨き、顔を洗って、スーツに着替える時、ネクタイをギュッと締めて、今日もがんばるぞ!と思えるのは、この「会社のことが好き」かどうかにかかっているのです。そうでなければ、いずれ心の病にかかってしまいます。
そして、好きな会社のためになんとかしようとする一歩が奇跡を生んだりもするのです。
3. 自分の会社が好きですか
ソニーの創業者である盛田氏が新入社員に語った言葉があります。
「ソニーに入ったことをもし後悔することがあったら、すぐに辞めなさい。人生は一度しかない。そしてソニーで働くと決めた以上は、お互いに責任がある。あなたが、いつか人生の終わりを迎えるときに、ソニーで過ごして悔いはなかったと、と思ってほしい」
こんなことを言われたら、心が震えます。自分のありったけの力を発揮してみようと思います。かつて会社は大きな家族であったのでしょう。それなら本気の本気で部下を育てようと思えるわけです。
4. 好きの気持ちは伝播する
今は忘れられがちな「愛社精神」という言葉を胸に置いて仕事をしてみるのも良いかも知れません。部下をお持ちの管理職であれば、これまで以上に部下を大切に思えるでしょう。
また、新入社員が皆さんの会社に入ってきた時は、「会社のことが好きになるように」育ててあげていただきたいと思います。「どうすれば会社のことが好きになりますか」という声が聞こえてきそうですが、好きの気持ちは伝播します。皆さんが会社を好きだと自覚すれば、それはしっかりと伝わります。
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